otodama555’s diary

音楽とプラモデルが大好きな、愛知県在住のギター弾きです。

坂本龍一スコラ・音楽の学校ロック編その1、を見て…の巻き。

久しぶりのブログ更新です。もう11月も終りかいなぁ〜速い、速過ぎるって!
もう年賀状の用意しないとね…(笑)。

NHKEテレ(教育テレビ)で放送中の音楽教養番組、『坂本龍一スコラ・音楽の学校』、見てますか??
先週までのクラシック編・ドビュッシー、サティ、ラヴェルはとても興味深かったですね。
ギターの指板とは違う、ピアノの鍵盤からの視点での「音の見え方」とか
譜面上の音符の美しい並びとか、、、新しい発見が多々ありました。

今まで五線譜にゃ縁がなかったのが原因ですなぁ(苦笑)。
ギターのタブ譜は確かに手っ取り早くて便利ですが、、数字はないわなぁ。
流れのある音符の配置は素敵ですね。


んで今週からの4週間は『ロック編』がスタートです!今回も興味深い内容でした。
見逃した方は再放送(来週土曜午前11じ〜)があるので見てもらうとして、
いくつか気になったことを書きますわ。


ロックンロールのルーツが、白人音楽のカントリーミュージック
黒人音楽のR&Bの融合ってコトは周知の事実として、
とある白人ラジオDJが白人向けにR&Bを流し始めた番組があったそうで。
このころから音楽のメディア戦略というか、商業戦というか、さすがビジネスの国・アメリカだなぁと感じました。

そう感じたのは、ギターは1940年代後半から50年代頃に電気化していくんですが、
それ以前はアコギのようないわゆる『ハコ物』が当たり前だったのが、
ボディ本体が空洞でない、一枚板の『ソリッド物』が登場するタイミングと重なります。


演奏者からの意見は、ジャズのビッグバンドのような音量が大きい現場だと
ハコ物電気ギターでは音の管理がだんだん難しくなってきていた事。
とにかくまわりの音圧まで拾ってしまってハウリングして弾けたもんじゃない、と。

この問題は、あのレス・ポールおじさんも早くから指摘していて、自らソリッドギターを自作してましたね。
そのアイデアをいろんなギターメーカーに持ちかけたんだけど最初は全く相手にされてなかったそうです。
それでも何とかギブソンと契約できて、あのレス・ポール・モデルが誕生するんですが…。

フェンダーからはテレキャスターが登場。最初は「ブロードキャスター」って名前が、
商品名でクレームが出て「テレキャスター」って変更になってますね。
ブロードキャスター=ラジオのニュースキャスターって意味なんですが、
これからはテレビの時代だ!ってコトで”テレ”キャスターになったとか…先見の眼アリだね!

でもせっかく誕生したソリッド電気ギターだけど、全く売れなかった。
それまでブ厚くてゴージャスなボディが厚さ45mmの板っきれだから仕方ない。看板みたいって。

フェンダーはとにかくいろんなギタリストにモニターさせてリサーチ開始!
年毎にマイナーチェンジして1954年にはストラトキャスターも完成するのです。
このメーカーは演奏者の意見と製作側の都合を、上手く妥協していた点が素晴らしい。
入手しやすい木材や塗料を使用したり、加工が大変なアッシュ材からアルダー材に変更したり。
ネックに直接フレットを打ち付けるなんて、当時からすればありえなかったんだろう。
なによりハコ物に比べたら頑丈なのがウケた、、ってハナシも聞きました。
アメリカは広いし移動が大変そうだから想像はつきますねぇ〜。


一方のギブソンは、、フェンダーに比べれば出遅れた感があったようです。
難産だったレス・ポール・モデルも、当の本人はあまり気に入ってなかったとか。
自分のアイデアはあまり採用されず、高価だし売れないし。
しまいにゃ1961年には無許可でボディ形状が変更されてSGになっちゃうし。

おそらくレス・ポールって制作コストが掛かる「作りにくいギター」だったんでしょう。
ボディはメイプルトップにマホガニーバックの張り合わせでしかもアーチド加工だし。
そんなこんなであっけなく生産終了するから、今となっては希少価値モノなんです。
1950年代後半のアメリカは、ソ連との宇宙開発競争が過熱してた時期で
フライングVとかエクスプローラーとかプロトタイプ的に発売したものの、これも不発で。
営業力がなかったんでしょうか、ね??

ちなみにフェンダーストラトキャスターの「ストラト」って、地球の成層圏の意味の「ストラトスフィア」から。
ラジオ→テレビ→宇宙って素敵すぎる名前のシフトです!
そんなストラトキャスターも1960年代半ばから売れなくなるんですが…。


とにかく生産しやすくて、持ち運びが便利で丈夫なソリッド電気ギターは、
アメリカで最もポピュラーな楽器になったそうです。

ポップス/ロックって、凄い勢いでラジオやテレビといったメディアから繁殖していったんでしょうなぁ〜。


あと、番組内で参加してる3組のアマチュアバンドのベーシスト全員が「5弦ベース」だったのが
軽くショックを受けたオイラでした(笑)。もう当たり前なんかなぁ?
ベースがかっこよくないとバンドはダメなんですよ。やっぱり♪


最後の「Train Kept A Roolin'」のセッション、始まってしばらくは「??」だったのが
小山田圭吾の破天荒なギターソロからニヤリ♪でした。第2回放送も楽しみです!


<かっこいいベーシスト・ハードロック編>
Loudness / Speed