otodama555’s diary

音楽とプラモデルが大好きな、愛知県在住のギター弾きです。

アルカトラスの1st.「No Parole From Rock 'N' Roll」を聴く

 

きのうのはなし。

レコードを買ったよ。

 


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アルカトラスの1st.アルバムだ。

中古品で1000円だったけど国内版。

(個人的に国内版のほうが音がいい、と思ってるんだ)

 

マサ伊藤氏の、名文句の入った帯は無かったから

安かったんだろう。

 

知らんけど。

 

 

1983年発売か。

まだギターを手にする前だし

残念ながらリアルタイムでは聴いていない。

 

はじめてアルカトラスを聴いたのは

初来日のライブ版がCD化されたものだった。

脳内に残るほど何度も聴いたよ。

 

のちに観る、映像のほうとは

ギタートラックがほとんど差し替えられていたね。

 

 

 

1曲目は「Island in the sun」

シンプルなドラムのフィルインから

ばーん!と飛び出してくるバンドサウンド

キャッチーで明るいキーボードに

自己主張の強いストラトキャスターパワーコード

かっこいい。

 

このアルバムをCDで聴いたとき

音がしょぼい、って印象があって。

ある程度音量を上げないと低音が出てこなかったけど

レコードはそんな心配はいらない。

 

しばらく前に実験で

同じ曲をスマホ、CD、レコードと聴き比べたことがある。

自宅で使ってる、安物のCDラジカセのスピーカーに繋げてね。

 

そうしたら

聴感上の、音の広がり具合はレコードが一番だったよ。

圧縮された感じがなくて、とても開放的で耳にやさしかった。

好きな曲ならいつまでも聴いてられそうだった。

 


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鉄格子の中をイメージしたものか、

ジャケット裏面にはいくつもの情報が。

このアルバム製作に関係した人たちや企業名が載っている。

この辺りは気になって見てしまうね。

Aria guitars, D'angelico strings, Di Marzio pickups, Tama,,,etc

 

エグゼクティブPのAndrew Truemanって

このあとイングヴェイのマネージャーになる人だったか?

 

 

流通はポリドール、当時定価は2800円とある。

消費税なんてなかった頃だけど

音楽ソフトの価値が当時も今も大して変わっていないね。

 

それに気が付いてしばらく考え込んでしまった。

 


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封入特典(?)のおもて面。

インパクトあるバンドロゴやメンバーのアー写が。

このバラバラ感がアルカトラスよ。

 

よくみると主役のグラハム・ボネットだけ別撮だ。

うまくはめ込んであるわ。

アルカトラスはグラハムのバンドだし

集めたメンバーのキャラを含めた「売り方」を考えたとき

どうしても「レインボー的に」なったのは自然な流れだったんだろうなぁ。

 

 

General Hospital、Jet to Jetと

レコードはまわりつづける。



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赤く「HIROSHIMA」の文字が重たい。

きょうは8月6日。その日でした。

この曲だけ、歌詞が掲載されてたのは

やっぱり意図があってのことなんだろう。

 

A面4曲目、レインボー的な雰囲気をがらりと変える

マイケル・シェンカー的な、泣きのギターだ。

 

 

リッチー・ブラックモアとマイケル・シェンカー

その両名と絡んでいたグラハム。

その両名を追いかけていたイングヴェイ

まぁ凄い人脈というか何と言うか

流通会社様様というか。

 

 

Kree Nakoorieの最後、ヘリコプターのローター音。

フェイドアウトしていって、部屋は無音に。

ここでA面の終わり、と気づく。

 

 

そうだったレコードだったわ、と言いながら

B面に反転。

 

 

1曲目の、Incubusが流れはじめると

天井から落ちてくるストラトキャスターがフラッシュバック。

ラストのSuffer Meでも同じメロディが出てくるあたり

B面の選曲も凝った流れになってるね。

 

ドラムのヤン・ウヴェナ、好きなドラマーだ。

休符の使い方がおもしろいよ。

 


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いつも情熱的なライナーノーツのマサ伊藤氏。

書きたいこと伝えたい事がありすぎて苦労されてる感が伝わる。

 

 

このアルバムには「捨て曲」がない。

どれもユニークで手抜きなんて感じられない。

本当に短い期間で製作して凄いと思う。

そしてギターがイングヴェイからスティーヴ・ヴァイになったとき

さらにユニークなバンドになってゆく。

 

 

ロックバンドって生き物だ。

寿命の短い、短期決戦型。

消費的で衝動的で

フラストレーションのはけ口な意味合いを持つ

ロックミュージックの本質なんだろうな

 

と、しみじみ。

 

 

きょうは8月6日。

広島を訪れることがあるなら

是非とも原爆資料館を訪れて頂きたい。

毎年朝から記念式典を中継しているけど

いつの頃からか短くなって

忘れ去られつつあるように感じてならないよ。

気持ちの入っていないスピーチなんて、いらないね。