otodama555’s diary

音楽とプラモデルが大好きな、愛知県在住のギター弾きです。

お答えします!…の巻き。

久しぶりの更新になってしまいました。
今週は腰痛だったり誕生日だったり大好きなF1開幕したりと盛り沢山!

どうやら腰痛はヘルニヤらしく、現在コルセット着用の日々です。
最初は激痛で寝れないくらいでしたが、鉄壁防弾チョッキのおかげでかなり軽減されて楽チン。
いずれは千代の富士みたく、筋肉で固めなきゃね(笑)


最近、自分のまわりでギターを始めるひとが増えて嬉しい限りです!
何でもそうですが「やってみたい!」って衝動を大事にするのは素敵なこと。
少しでも長く、続くことを祈っております〜♪

先日、ギターの塗装の剥がし方を教えて〜と質問されました。
まず最初に「かなり根気が必要なメンドクサイ作業」ですので要注意です。
参考程度に読んでいただいて、自己責任で作業してくださいね。

なんでわざわざ剥がすんかいな…と思う方もおられるでしょうが、いくつか理由があるんですよ。
1970年代に入った頃からギタリスト/ベーシストの間で塗装を剥がして木地を出すのが流行しました。
大手のギターメーカーが大量生産に向くポリエステル塗料に変更したのですが、
以前のラッカー塗料に比べ、塗膜が厚くなって重量の増加や手触りの違和感があったりと
イマイチ評判が良くなかったからだそうです。

【用意するもの】
ヘヤドライヤー、ノミやスクレイパー、紙やすり(#150〜)、軍手、忍耐力、根気
※塗料の剥がし方は剥離剤を使う手もありますが、オイラはオススメしません。
悪臭と、塗膜が溶けるスピードを把握するのが難しくて最悪の場合、木材にダメージがあるからです。

オイラが採っている方法は、塗膜を温めて柔らかくしながら「めくって」いく感じです。

この方法だと、トップコートと着色層が一緒に剥がせますし、
下地塗装は残るので再着色の手間が少なくて済む場合があります。

【作業方法】
剥がし始める場所はボディ裏のコントロールやピックアップのザグリ、大きな凹みなど
「角がある」部分からスタートします。

場所が決まったら、ヘヤドライヤーで充分に温めます。
度合いは塗膜の厚さで違いますし、最初はピンポイントに、少しずつ面積を広げながら温めます。

塗膜が柔らかくなったらノミをあてます。刃は立てずに寝かせるようにするのがコツです。
タイミングがあえば面白いようにスルスル〜とめくれていきます。

温めながら、めくりながら、の繰り返しです。はい。
ボデイトップ&バック面は比較的剥がしやすいですが、サイド部分は塗膜が厚めなので大変かも。
剥がしきれなかった部分は紙やすりで削ります。

下地塗装まで剥がしてオイルフィニッシュにしたい方は、なくなるまでひたすら紙やすりで磨いてね♪


【再考・塗装する意味】
木材に塗装するのは見た目を美しくしたり、温度湿度対策があります。四季折々の日本なら特にです。
ギター材はある程度乾燥した状態で製材、加工しても反ったりしますから。

安易に、無塗装のほうが音がイイとか塗装はラッカーがベスト!って思わないようにしてね。
聞いた話を知識にしないで、百聞は一見にしかず、トライアンドエラーでいきたいものです。

ヴィンテージギターって呼ばれてる時代のギターにはラッカー塗料が使われていますが、
それはその時代に「ラッカー塗料しかなかった」からです。塗装作業は大変だったと思います。
1回の吹き付けでできる塗膜の厚さはとても薄く、何度も吹き重ねなければなりません。

1960年代中〜後半あたりから楽器の需要が伸び、「音楽」がより「お金」を生み出すようになった頃。
より生産効率のいいポリエステル塗料が一般的になりました。少ない吹き付け回数で塗膜が厚くでき、
乾燥時間も短くなったのはいいのですが、残念ながらユーザーの反応は…

大事な点は、そのユーザー達が「以前の状態を知っている」って事だと思います。
それで初めて比較ができるからね。比較ってもの凄く重要だよね。

もちろんポリ仕上げのギターにも「鳴る」ギターはあります。
経年変化でボロボロに剥がれ落ちるラッカー塗膜にくらべてポリは丈夫だし。
だからオイラはポリエステル塗料は否定してません。エフェクターのかかりもイイ。
やっぱり時代性がかなり左右してますかな。音楽も工業製品化したしね〜。


ただ、厚すぎる&硬すぎる塗膜はオイラの好みじゃないね!
塗膜の下から音の振動が出てこない感じがするから。

ボディならトップコートを薄く削ったり、ネックは木地まで剥がしてオイルフィニッシュにしてます。


<今日の1曲?〜コレいつかやってみたい(笑)>